MMOのクラン経営って実は難しい

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1.始めに

こちらの記事は、Mir4に限らないMMO全般に関する内容です。

ネットゲーム、特にMMOの楽しさの真骨頂は、中身入りのプレイヤー同士のコミュニケーションですよね。

その反面、人間関係がうまく行かずゲーム内の活動に支障が出てしまう、、と言う展開も当たり前のように起こり得ます。

うまく行かなくなる原因は主にどんな所にあるのか、円滑なコミュニティを維持するにはどのように向き合っていけば良いのか。

私の知見を基に、主な事例や解決策をまとめてみました。

Rutil

2.MMOのクラン経営が難しい、と認識されていない

ゲーム内の人間関係がうまく行かなくなってしまう一番の要因が、まずこの点にあるように思います。

クランを健全に経営して行く際、全体利益を考え、適切に取捨選択して行く必要があります。
もしクランに参加しているメンバーが小中学生ばかりなら、ゲームが得意なだけの人でもリーダーが務まるかもしれません。

ですが、一般的なMMOだとプレイヤーが20~40代中心ですから、そのメンバー間で摩擦が生じた時に、納得感の高い提案を行い、適切に問題を解決するとなると、相応の人間力が必要です。
本業が役職級~経営レイヤーの人、もしくはそれに準じる視点を持つ人であれば、余裕を持って対応出来ると思います。

ただ、そう言った人がどれだけMMOの中でクランのリーダーとして遊んでいるか、と言う事を考えると、運よく巡り合うのはなかなか難しかったりします。
私が知っている限りでは、実生活への影響を考え、ゲームのウェイトが上がらないように振舞っている人が多かったので。

そもそもクラン経営は難しい、と言う事が正しく認識されるだけでも、コミュニティ内の摩擦はいくらか抑制されるのでは無いかと考えています。

3.リーダーはとにかくゲーム内の活動量が多い人であるべき

大きな所で理由が2つあります。

i.ある程度、平均以上にキャラが育っていないと、出来る事が限られてしまったり、関係者から気を遣われてしまったりする。
ii.ゲーム内で直接周りのメンバーを手助け出来る機会があまりに少ないと、アテにされない人になってしまう。

クランのリーダーが上記のような状況を含んでいる場合、信用の積み上げに難があり、人が増えずらかったり、人が離れて行きやすくなる傾向が出ます。
どうしても、ゲーム内の活動量がゲーム内の人望に直結している面は否定できません。

 

後天的にリーダーが低アクティブとなってしまう代表事例としては、

a.元々は高アクティブだったが、調整、管理タスクがあまりに集中し過ぎてしまい、ゲーム内の活動が縮小していってしまった。
 
b.初代リーダーが辞めたのち、周囲の推薦でゲーム内の活動量が少ない人が後任になった。
 ※ゲーム外の情報発信やリーダーのサポートなどが得意で、ゲーム内アクティブ率が低いと言うような人

みたいなケースが非常に良くありますね。

 

私自身、bの流れでうまく行かなかったケースを何度か体験しました。
併せて、自分がサポートに徹して、非常にうまく行ったケースも体験しています。

aは、あらゆる判断をリーダーに任せ過ぎて、段々まともにゲームが遊べなくなって行ってしまうようなケースですね。
リーダーが責任感の強い人で、主体性の低いメンバーの割合が多いクランで陥りがちです。

リーダーが1プレイヤーとして健全に遊べているかどうか、と言う点は、クランの経営がうまく行っているかどうかの指標の一つになり得ますので、是非周りの人も気にしてみて下さい。

 

bに関してですが、知識共有や管理サポートは、リアルタイムで対応しなくても良い部分が多いです。

もし、多少ゲーム内の知識が不足していても、活動量が多く他の人を積極的に手伝うような人材がいれば、その人をリーダーに据え、他の人が知識、管理面を支援する体制にした方が、良い結果になりやすいです。

“ゲームの初動で初代マスターとしてクランを立ち上げそれなりに人を集めたものの、組織運営が実は得意ではない”、と言う事で実質的なリーダーの役割が他の人に降りて来る場合があります。

もし後任が、ゲーム内活動量に難がある人でしたら、完全な交代をしないで済むような選択も視野に入れてはいかがでしょうか。

4.同一サーバー内の日本人全体で交流しましょう

MMOのクランのアクティブ率は、自然に任せておくと概ね定員の30%くらいの人数で落ち着く事が多いように思います。

1クランの定員が50人のゲームであれば、15~20人程度がアクティブな人と言う感じです。

サービスインから2~3週間の間は、急速に人が増えて行きますが、早ければ1ヵ月経たずに人が減り始めて行ってしまいます。
ゲームコンテンツの増加に伴い、今後はさらに短命になっていってしまう恐れもあります。

その際、自分のクラン以外のプレイヤーと適宜コミュニケーションを取っておく事で、クランが失速した際に、経営をうまくやっている所にまとまって合流したりと言ったアクションが取りやすくなります。
たまたま入った最初のクランが自分にとってミスマッチ気味だったとしても、他のクランの状況を知らないので移りずらい、、と言う事も緩和できます。

ちなみに、15~20人程度が高アクティブ、と言う状況は良くある数字で、ハイエンドコンテンツ手前までは問題無く和気あいあいと遊べる場合が多いです。
ですが、そのままゲームを継続して行くと、徐々にクラン内メンバーの進行度の差が広がって行き、一緒に遊べる人が少なくなっていってしまいがちです。

ハイエンド付近になると、自分が1回終わらせたらもう2度とやりたくないような難しいミッションなどもあったりしますので、乗り遅れないように根回しを始める人が出て、一部のメンバーが固定化してしまったり、、と言う動向が表れる事もありますね。

そう言った観点から、一緒に遊べる人が少し減ってしまうとゲームに支障が出る恐れがある規模、と言うのは、人間関係に問題を抱えてしまうリスクが高いと考えられます。

最低、クラン定員とイコール相当のアクティブプレイヤーのコミュニティを目指すのが望ましいと思います。
それだけ人員がいれば、自分が乗り遅れたミッションなどがあっても、次々と後続が来る事で解消される可能性が高くなります。

ゲームの稼働期間が長くなって来るとクラン定員でフル参加するようなコンテンツが徐々に出て来たりしますので、複数クランを横断して、クラン定員の2倍くらいのメンバーで交流出来るようになるとより良いですね。

一つのクランでアクティブ100%を目指すのは現実的では無いので、必要に応じて人員を融通し合う仕組みを作っておく事で、様々な局面に対応出来るようになり、快適に遊びやすくなるかと思います。

 

5.コミュニケーション向けクランと目的型クランの住み分け

サービスイン初期の時点では、大半のクランがコミュニケーションを目的として漫然と集まる形になるかと思います。

ゲームの進行に伴い、特定のコンテンツを攻略するためにこう言ったチームが欲しい、と言う状況も段々出て来ます。

立ち上げの時点から、特定のコンテンツを攻略するなどの目的を持つクランであれば、キャラスペックや参加率などが必要水準に満たない人を足切りしてもトラブルにはなりずらいです。

特定の目的を持たないコミュニケーション主体のクランが、トップメンバーの要望などで徐々に目的型クランに遷移して行くと、どうしても摩擦が起きやすくなりますので慎重なコミュニケーションが必要になります。

こちらもやはり、複数のクランで交流しつつ、緩いクランと熱いクランをある程度任意に選択出来る環境が整って来ると、難しい対応を減らす事ができ、円満な人間関係を維持しやすくなるのかなと思います。

6.ゲームを引退した後は、クランの方針に意見してはいけない

中心的な管理を行っていたメンバーが引退したのちに、ゲーム外のコミュニティで継続的に交流しているような場合、思わしくない事態が生じた時につい老婆心で意見してしまう、、と言うケースが少なからずあるかと思います。

ゲーム内の状況を全く見れない、直接手出しする事が一切出来ない状況で意見するのは、認識がずれているリスクが高いですし、その意見に従って動いた後に起きた事に対して、一切フォロー出来なかったりするので、絶対にやめましょう。

現役メンバーから聞かれた事だけに限定して答えるのは、問題無いかと思います。

7.最後に

定期的にクラン内でイベントをやるとか、プラス方向の施策は各所独自に創意工夫されている様子をよく伺っております。

マイナス方向の問題が起きた時の適切な対処は、難易度が高い場合が多いので、今回こう言った形で紹介させて頂きました。

網羅しきれていない面もありますので、もしこんな場合はどう解決すれば良かったんだろう?と言うような事例などがあれば、是非お気軽にご相談ください。
そちらの内容を元に、情報を追加させて頂くかもしれません。

今後またMir4のようなMMOベースのBCGが出て来た際に、関係者が円滑にコミュニケーションを取り、強い日本人クランが多数形成されるととても嬉しいです。

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